段違いのアドバイスを聞いた

#164
滝口 2025.09.15
誰でも

こんにちは、滝口夫婦です。

以前、小学生の全日本のサッカー大会で優勝したチームの

監督の話を聞いたことがあります。

子どもたちのモチベーションをどう上げるか・保つか、の話をしていたのですが、

その中で印象的な話がありました。

それは、

「ボールを持って攻めていたときに相手にとられたら、

3秒だけ全力で取り返しに行け。3秒経ったらもう追うな」

というものでした。

なぜ3秒?

3秒経ったらもう追わないのはなぜ?

疑問が湧いたのですが、こんな理由によるものでした。

1)邪念を振り払う

ボールをとられたらだれでも焦るもの。

焦ると次の失敗プレーを呼び込んでしまう。

だから、ボールをとられたときに「3秒だけ相手を全力で追いかける」

という明確な作業に集中させることで、焦りからくる次のミスを防ぐ。

2)チームの体勢を整える

それまで攻めていたのでチーム全体もそのモードになっている。

みんなどんどん前に上がっていく。

そんなときに相手にボールをとられると体勢を整えるのに少し時間がかかる。

前に上がっていた守備ポジションの選手は戻る必要がある。

中盤の選手はまわりを見渡して適切な場所に移動する必要がある。

でも、相手がどんどん攻めてくると慌てふためいてしまう。

だから、少しでも時間を稼ぐために全力で3秒だけ追いかける。

そうすると、すぐには相手が攻めに転じることができず、

その間にチームメンバーの体勢を整えることができる。

3)全力を出させる

ふつう、「とられたら全力で取り返しにいけ」みたいなアドバイスに

なるのでは、と思います。

ただ、この指示だと全力の終了時点が示されていないため、

どれくらい追いかけなければいいかわからず(もしかしたら10~20秒以上?)

どこか余力を残そうとして80%程度の全力でとりかえそうとしてしまう。

(80%の全力は、要は全力ではないのですが…)

だから、「3秒だけ取り返しに行く」と明確に作業と終わりを指示することで、

余力を残そうとせずに持てる力全部で相手のボールを取り返しに行ける。

4)取られた瞬間がいちばん取り返しやすい

ボールを奪った側もまだ攻撃に転じる準備ができていません。

なので、取られたときがいちばん取り返しやすいとも言える。

だから、そこに全力で向き合うのは理にかなっている。

5)体力を温存する

あくまで3秒だけ全力を出させる、ということを徹底することで、

無駄に体力を消耗させることを防いでいる。

6)やれることはやった、という読後感を残す

ボールをとられた選手は動揺して焦ります。

「自分のせいでボールをとられた」というネガティブな要素だけで

そのプレーを終えることになります。

もしかしたら、しばらく引きずるかもしれない。

でも、具体的に指示を出すことで、

「全力で3秒取り返しに行く」ということはできた、という読後感を残し、

次のプレーにポジティブに臨めるようになります。

以上の理由により、

「ボールを持って攻めていたときに相手にとられたら、

3秒だけ全力で取り返しに行け。3秒経ったらもう追うな」

という指示をしているそうです。

この話を聞いて感激しました。

ここまで深く人間の心理と全体の合理性を考えつつ、同時に、

ここまで端的に指示を出せるものなのか、と思いました。

いろんな発見がありますが、何よりも重要なのは

「具体的にやることを決め、具体的に終わりを決める」

ということだと思います。

だから、迷わずに行動に移せる。

カウンセリングでも意識したいと思います。

GrandFlow!大いなる流れを大切に!

調べてみると、この考え方は

FCバルセロナの監督をつとめたジョゼップ・グアルディオラ

という方が考案した「5秒ルール」に基づいているようです。

プロだと5秒全力で行けるけど、小学生だと3秒程度がいいだろう、

と調整しているのかもしれません。

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